なんか3人でだらだら書いてる

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カワイイ考

カワイイという感覚は時代と共に絶えず変化していて、たとえば今ならブスがカワイイ。ブスがカワイイというのはマイクロコズムのドラム佐藤穂奈美(a.k.a.ほないこか)よりギターボーカルの太田美音をカワイイと思える現象であったり、もっと言えば、CHAIの彼女たちをカワイイと思える現象のことを指す。 

 

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マイクロコズム

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CHAI

 

CHAIはまじですごい。彼女たちの顔は総じて上級者向けであって、万人受けしない。顔面偏差値50以下。だがしかし、CHAIはそんなことは意に介さない。なぜなら、彼女たちは同級生がセンター試験に向けて塾を掛け持ちしている間にサクッと起業して海外へと羽ばたいてしまうようなオンナたちだから、自身の偏差値などは知ったこっちゃないのだ。彼女たちのカワイイはまったく相対的ではない。

 

ここで昔話をします!

わたしが小学5年か6年生のとき、教師が「言われて嫌だった言葉」と題してわたしたちにアンケートをとったことがあった。アンケート結果には「くさい」「ブサイク」などのひねりのない悪口に混じって「かわいい」という言葉があって、子供心ながらに衝撃を受けたことを覚えている。

小学生にしてモデルを目指していることを公言していたEちゃんとか顔面偏差値が高い人は、「かわいい」と言われたところで嫌な気持ちにはならない。言われて嫌だったのはきっとYさんやAさん、いつも猫背でよくわからん柄のトレーナーを着て髪の質感がなんかペタッとしていた彼女たちだろう。

…だろう? いや、聞いたことありました。給食といえばおかわり! 昼休みといえばサッカー! みたいな陽キャの男子が、YさんAさんに対して「かわいい~」って言ってるの。たしかに彼女たちは迷惑そうだった。

でも、わたしは何もしなかった。だって一体何ができただろう? ただ事実として、彼女たちは向けられた言葉に傷ついた。教師がこの問題について言及することはなかったし、YさんAさんは「かわいい」と言われ続けて卒業した。

 

そして時は2018年。

女性ファッション誌とか? が頑張った結果、昨今のちょっと感度が高い人たちにとってのカワイイは、相対的なものから絶対的・個人的なものへと変化しつつある。冒頭でブスがカワイイと言ったけれど、要は見た目じゃなくて「わたしのカワイイはこれです」的な意志や感性こそがカワイイことになってきてる。

でも、それをよしとする感覚ってたぶんキャズムを超えていて、なので「『わたしのカワイイはこれです』をカワイイと認めるわたし/俺イケてる」層も、すでに存在する。

結果的に何が起こるか? 「わたしのカワイイはこれです」が、いずれ飽きられる。自信のあるブスブーム終焉。よくよく見ればかわいくなくない? ってなる。

 

わたしは欲しい、そうなってもなお「わたしのカワイイはこれですから」と笑っていられる強さを。YさんAさんは今どうしているだろうか? 彼女たちにもそれがあることを願う。わたしはいつか、今よりもっと歳を重ねても、相対的に見たときに自分に何も残っていなくとも、ちゃんと自分で自分をカワイイと言ってあげられるようになりたい。

 

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などということを思いながら改めてCHAIのPVを見たのだけど、いやどうだろう、やっぱりブス! ブスなのにカワイイ! 元気もらえる。自分の顔を棚に上げてブスブス言ってごめんなさい。でもCHAIはわたしの評価など気にしないし、わたしの評価を気にしないCHAIがわたしは好き。

 

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マイクロコズムはとばっちり。ただ好きなだけ。もちろんわたしはギターボーカル太田美音派。

かわむら